生きテク No.126

30歳代女性、昇進・結婚・出産への目標もなく・・・次第に鬱、死にたい
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■生きテク提供者
名前: 匿名希望
性別: 女性
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■最も自分に過酷だった状況
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新入社員の時、希望ではない職場に配属になり、

希望していた職場に異動することを目標に、頑張ってきました。

その後、希望していた職場へ異動することができ、

そこでは好きな仕事が出来て、辛いことがあっても、乗り切ってきました。

30歳目前になって、好きなことを仕事にする、という目標にも到達していまい、

かといって昇進したり、結婚したり、子供を生んだり・・・という希望もなく、

目標を見失っていました。

しかし、30歳にもなると、周りは結婚したり、出産をしたりするようになります。

自分にはそういう区切りはありませんでした。

 

そんな時、私が仲を取り持った友人同士が結婚するということがありました。

新婦は幼馴染で、本当に仲のよい友人でした。

彼女は家庭環境や仕事で苦労が絶えず、私がよく相談を受けていた仲でした。

やっと幸せになるその友人を、私はどうしても祝福することができず、

友人からの連絡が苦痛になり、メールを返さないことが増えました。

ついに、返信が遅いことで口論になり、「あなたの気持ちなんか知らない」といわれて

涙が止まらなくなりました。

 

その頃から、眠ることができなくなり、

精神科でもらった安定剤と睡眠導入剤で無理やり寝ていました。会社では保健室で横になるか、お手洗いで寝ていることが多かったです。

友人の結婚式では、当日の手伝いなどをしましたが、

友人たちの顔を直視することもできませんでした。

自分の気持ちを踏み潰してそこに座っているようで、顔をあげることはできませんでした。

精神安定剤を飲んでその日は乗り切れましたが、

その後もずっと身体的には、めまいがして朝起き上がれない、すぐ涙がでる、眠れない、会社に行っても頭が働かない、ということが続き、上司と会社の産業医に勧められて

半年の休職、ということになりました。




■どんなふうに苦しかったか?
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30才台目前になって、

だんだん目の前が真っ暗になり、どう生きていったら自分は満足するのだろうか、

そもそも、自分が幸せになる道などあるのだろうか?

と壁にぶつかったような気持ちになっていました。

お金をもっと稼いだり、昇進したりすることは元々興味がなかったし、

小さい頃から結婚や出産、子育てを自分の身に起こること、とは全く考えることができず、周りの女子たちが「子供が欲しい」「結婚したい」と言うのに共感することができなかったので、

結婚や出産という目標にも恐怖を感じることしかありませんでした。

また、自分の顔が嫌いで、写真が怖かったり、自信が持てない、人間が怖い、周りの視線が怖い、ということがよくありました。まず、それが辛かったです。

 

それから、結婚した友人は幼馴染で、本当に仲良くさせてもらっていました。

彼女は家庭環境や仕事で苦労が絶えず、私がよく相談を受けていた仲でした。

やっと幸せになる友人を祝福できなかったのは、

今思うと、友人に、私のほうが依存していたからだと思います。

自分より不幸だったはずの友人が、先に結婚する、

しかも私の紹介した相手と何の苦労もなく私より幸せになるように、私からは見えたので、

祝福できなかったのだと思います。

そしてだんだん結婚する友人たちが許せなくなってきました。

周りの人間に迷惑をかけて、時間とお金を使わせる、自己満足のように見えて、

だんだん怒りが沸いてきました。

 

また、自分は一人だ、誰も助けてはくれない、と考えるようになりました。

友人に結婚相手を紹介することで私は彼女を助けたのに、彼女は私を助けてはくれなかった上に傷つけた。会社の人たちも何も助けてはくれない。私を産んだ家族も、受験のときも、就職の時も何も助けてはくれなかったじゃないか。そう考えるようになりました。

そのような同じような暗いことをずっと考えているようなことが多く、それが辛かったです。




■かいけつ!
「これで助かった」という方法は?
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1つは上司や産業医に理解を得ることができ、休職できたこと。

2つ目は性格の良い精神科医に出会えたこと。(注:1)

自分の性格上、うつ病になりやすい性質があったということで、

投薬に加え、認知療法でそれをだんだんと直していきました。

投薬で体を動けるようにし、思考を安定させて

同じことをずっと考えてしまう状況から逃れることができたので、

自分のことを客観的に見ることができるようになりました。

一つの問題を、一方方向からばかり見ていると、悩みにとらわれて動けなくなってしまうので、

他人の目の助けを借りることができたのが良かったように思っています。

 

3つ目は、休職中にさまざまな人に助けてもらったり、出会ったりして、「自分を助けてくれる人なんていない、自分なんか嫌い、周りも嫌い」という考えを少しずつ消し去ることができたことです。

精神科医の先生や上司に加え、家族には本当に助けてもらいました。

同じような悩みを持つ友人たちとの出会いや、セミナーなどで出会った人たちと

助け合う経験をしているうち、

自分にも助けてくれる人や、出会いがあるんだ、

それならこの先も自分なりにゆっくりだけど、生きていける道が開けるかもしれない、

と思えるようになりました。

その頃から、溜め込んでいた自殺するための安定剤を数えることを止め、

復職に向けて体力をつけたり、仕事するための準備をするようになり、

今は問題なく、会社にいけています。

 

本当に辛いときは、人も怖くて、何もできなくなるのですが、

自分が頼ってもいい人、自分を助けてくれる人がこの世にはいるんだ、と思えた時、

自殺から一歩離れられたように思います。




■その後。
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まずは薬を減らしていって、止めること。

認知療法を続けて、自分の生きやすい心のマネジメント方法を学ぶこと。

心理学を学ぶこと。

 

それができて、安定した心を保つことができるようになったら、

なんでもいいので、今、死にたいと思っている人の辛い気持ちを

減らせるようなボランティアをやりたいと思っています。

 

また、死ななかった自分をほめてやりたい、大事にしてやりたいと思っています。

周りが許せない、と思っている人は、死ぬことより、自分が幸せになることが一番周りへの復讐になると思って、なんとか生き抜いて欲しいです。

それに今は許せなくても、必ず時間が解決してくれて、いつか許せる日が来ます。

自分を大事にする事が、その近道になります。

死んだら本当になんにもならないです。



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