生きテク No.65

営利重視の結果クレームが続出…止まらず次を探した
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■生きテク提供者
名前: 名無しさん
性別: 男性
職業: 正社員
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■最も自分に過酷だった状況
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アメリカの電子計測器を扱う会社に
席をおいていた私は2005年の春、
日本市場での売り上げを3年で2倍にする
という指令を受けて帰国しました。

帰国後、自分のもとに
優秀な5人のマネージャーをつけて業務を開始。

「売り上げを3年で2倍に」という目的達成のため、
ただやみくもに働く日々でした。

売り上げを重視、結果を出すことに専念 するあまり、
部下に相当キツいことを言ったこともあります。

とにかく私は仕事の鬼と化し、
それに伴い、売り上げも伸びていきました。

こうして私は期限前に2倍の売り上げを達成し、
本社に提示いたしました。

ところがその後、問題が起こったのです

私は売り上げをのばすため、
あらゆる手段を講じましたが、
組織作り、人材を育成する、ということを
完全に怠って
おりました。

その結果として、組織として収益を上げる仕組みが存在しない、
全く機能を果たさない組織が出来上がってしまいました。

私は恐ろしくなりました。
そして、次第に自分を責める気持ちが大きくなっていったのです。

■どんなふうに苦しかったか?
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自分は会社に期限前に結果を出してみせた
しかし、それがいったい何をもたらしたのでしょうか。

そんな気持ちが渦巻き、
俗に言う「燃え尽き症候群」と呼ばれる状態に陥りました。
もう何もする気が起きなくなっていたのです。

そんな状態の私に、さらなる困難が襲い掛かりました。
25%もの顧客がクレームを寄せてきたのです。

営利を優先してきたその矛先が
自分に向けられていると、痛烈に感じました。

仕事に、もはや誇りが持てず、
深く傷付いた私は、ボロボロの状態で逃げるように渡米しました。

それは2006年9月の事です。

もう人生そのもの、何もかもが嫌になっていました

■かいけつ!
「これで助かった」という方法は?
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私はアメリカに戻りました。

そんな時、ずっと仕事のパートナーだったトムが、
半年仕事を休め。その間も給料は出してやる。
と言ってくれました。

それ自体、大変ありがたかったのですが、
わたしにはもうひとつ、
別の方からいただいたアドバイスの方が心に残りました。

休んではいけない。次に夢中になれるものを捜せ!

それは以前、我が社のCEOだったルッツからのアドバイス。

人は辛い時、自分を癒したいと思うものですが、
ルッツの言うように一度羽根を休めてしまうと、
次に飛翔するのは大変
かもしれません。

そう感じた私は、今一度人生をやり直すため、
一念発起してニュージャージーの自宅を売却し、
新たな仕事に就くことにしました。

■その後。
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私が就職したのはボストンの会社でした。

その後、また日本に赴くこととなりましたが、
今度の仕事には誇りを持つことができ、
やりがいも感じております。

それは今扱っている商品(検品用の特殊カメラ)が
オンリーワンで、世の中のニーズに対応している、
と自信を持って言えるからです。

今私は、つくづく歩みを止めずに
前に進んで良かったと感じております。


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