経営が悪化して1億円以上の借金をかかえた自分にキレてくれる人がいた。
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■生きテク提供者
名前: Sさん
性別: 男性
職業: 正社員
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■最も自分に過酷だった状況
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2000年前後、
28才の頃から経営が悪化しはじめ
2002年30才、
気がつけば1億2千万を超える負債を抱えてしまった。
会社設立から数年、
経営は順調だったが、価格競争の中、
利益が出ない受注を繰り返してしまった。
やがて会社は赤字体質、支払いも滞りがちに。
銀行の融資も受けられなくなり
資金繰りは、ますます苦しくなった。
消費者金融にお金を借りた。
やがて他に打つ手がないと思い込み、
町金…いわゆる闇金からも
資金を借りてしまった。
この負債が辛かった。
今考えると、目の前のお金を
追ってばかりいた結果だったと思う。
■どんなふうに苦しかったか?
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何といっても、誰にも言えない事が苦しかった。
当時、信頼していたスタッフにすら、
もし現状を話したら、
いなくなってしまうのではないかと思い、
言えなかった。
その間にも矢のような返済の催促があり、
まるで生きた心地がしなかった。
何でこうなったのか。一生続くのか。
外では周りにバレないように過ごし、
一人になっては塞ぎ込む毎日。
逃げ出したかった。
でも、逃げたら誰かに負債が渡り、
迷惑がかかる。
こうなったら死んで、
保険金で負債を補填しなければ、と考えていた。
■かいけつ!
「これで助かった」という方法は?
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当時、婚約し同棲していた女性に
あるがままを話した。
実際に困り果てた最後の時期は
二人の預金も会社に全て持ち出し、
生活も彼女の収入をあてにしていたが、
ずっと何も言わずにいてくれた。
そんなある時、彼女がキレた。
「いいかげんにしてよ。
自分ひとりが抱え込んで、
悲劇のヒーローになっているんじゃないわよ!」
「自殺とかもかんがえているんでしょ」
図星だった。
死ぬ日程や具体的な方法まで考えていたが、
保険金が入っても、
負債額には足りないので躊躇していたのだ。
「相談されない事が一番辛いのよ!」
彼女は言った。
その晩、何もかも打ち明けた。
次の日から、ふたりで死んだ気になって何とかしよう!
と前向きに動き出した。
まず「実は…」といって、
周りの人に相談する事から始めた。
実際に動いてみると応援してくれる人もいた。
それから弁護士の先生に相談した。
破産か再生かの選択をする必要があると告げられた。
■その後。
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会社を再生する道を選択した。
弁護士に、申請してから1ヶ月は
地獄が続くと言われたが、
どんな事があっても心が折れないように、
耐え抜く決意をした。
誠実に謝罪をするうちに、
破産されるよりも、
少しずつでも返済してくれるほうが良いと、
言ってくれるようになった。
現在、法的に再生は終結している。
終結してから2年がたつが、
いまだ厳しい事もある。
でも今は、現状をチャンスと捉えることが
できるようになった。
失敗にフォーカスしないで、
上手くいった時にフォーカスする事で、
失敗を全てと思わず、
部分として捕らえる考え方を学んだ。
失敗は部分であり、上手くいった事の全てが全体。
という言葉が、自分の好きな言葉。
今の目標は、
自殺を減らす活動をする。
そして、中小企業を活性化する。
自分の過去を生かして
人の役に立てることがあるのではないか。
過去自体は変えられない。
でも、過去の評価を変えることは出来る。
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