36歳ごろ、母が突然肝硬変となり、2週間であっという間にこの世を去った。当時大手出版社に勤めていた父は、そのストレスから体調をくずし出した。
もともとC型肝炎を患っていたが悪化し、肝細胞がガンとなり、父も私が51歳の時にこの世を去った。
最愛の肉親を見送ること、それを乗り越える力が不足してたのか、母のあまりに呆気無い死を受け入れることができないまま、
月日が経ち、父の死を迎えてしまった為、心の整理が全くつかず落ち込むばかり。
未来への希望も無く惰性で生きているだけだった。
トンネルはいつか抜け出せる。
私の深い悲しみも周りの状況の変化と共に少しずつ心の中の奥へと移っていった。
二人の子ども達がそれぞれやりたい道を見つけ、夢の実現に向け、一歩一歩、歩んで行く姿に、自分が親として、立ちどまっている訳にもいかなくなった
今は二人の子ども達の仕事が少しずつ形となり、私自身も彼らと夢を共有しながら毎日一生懸命生きている。
もちろん、父と母に対する思いも残ってはいるが、現実として受けとめ、それはそれで内包している、という感覚である。